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プロフィール

Midori

Author:Midori
ブラジル音楽及びアコースティック音楽・歌手

5歳から16歳までクラッシックピアノを習う。
長年ポップス、ロック、アコースティック、AOR,ブラックコンテンポラリー、ジャズを聴き続け、ブラジル音楽に辿り着く。
2001年サンポウロ訪問中、ラジオで流れたMarisa Monteの唄う「Ñao é fácil」に魅了されたのがきっかけで、ブラジル音楽を唄い始める。
Jazz Pianoを土田晴信氏に師事。
4ヶ国語を使いこなし(スペイン語、英語、ブラジルポルトガル語、日本語)ラテンアメリカ在住経験を生かした表現力はブラジル人からも「完璧な発音と日本人とは思えない表現力」との評価。
聴く人の心に寄り添う「Intérprete(代弁者、解釈者)」としての歌い手になることが目標。

<活動内容>
♪Gotas Verdes(プロギタリスト露木達也氏とのボサノヴァ・デュオ)
♪O Som do Silêncio(プロギタリスト渡辺美雄氏率いるアコースティックバンド・ボーカル)
 

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Travessia 軍事政権下に作られたMilton NacimentoとFernando Brantの名曲

2013.04.19 11:57|
アコースティック・バンド・ソンシレ(O Som do Silêncio/Sound of Silence)リーダーの渡辺美雄さんの選曲で、今度のライブではMilton Nacimento/Fernando BrantのTravessiaを演奏する予定です。
1967年にレコーディングされたこの曲は世界的に大ヒット、後に名立たる多くのアーティストがカバーしています。サラボーンも「Bridges」という英語版で唄っています。

このTravessia、一見すると愛する人に去られて絶望の淵に立たされたものの心情を唄っている愛の曲ととらえられ、私自身も最初そのように理解しましたが、作曲された時代を考えるともしかしたら、と思い、詳しく調べてみました。やはり、ブラジルでは「軍政を批判した曲」としても民衆に受け止められていることが多くの人の分析を読んでわかりました。その中の一つをのちほど紹介しましょう。


まず、歌詞とその意味です。

Travessia 道(人家のない長い道路のこと)

Quando você foi embora fez-se noite em meu viver 君が去ってしまったとき、僕の生活は闇と化した。
Forte eu sou mas não tem jeito, hoje eu tenho que chorar 僕は強い人間だ、しかしなすすべがない。今日は泣くしかない
Minha casa não é minha, e nem é meu este lugar  僕の家は僕のじゃなく、ここも僕の居場所ではない。
Estou só e não resisto, muito tenho prá falar  一人きり。抵抗しない。話すことはたくさんある。

Solto a voz nas estradas, já não quero parar  僕は街道に声を解き放つ。もう止めたくない。
Meu caminho é de pedra, como posso sonhar   僕の道は石の道(無情な)、どうやって夢を見ることができよう
Sonho feito de brisa, vento vem terminar    そよ風を夢見ても、(より大きな)風がその夢をうちくだく
Vou fechar o meu pranto, vou querer me matar   僕の悲しみを封じ込める。命を絶ちたくなる。 

Vou seguindo pela vida me esquecendo de você 僕は人生を続けるだろう。そして君のことを忘れていくだろう。
Eu não quero mais a morte, tenho muito que viver これ以上死はいやだ。一杯生きなければ。
Vou querer amar de novo e se não der não vou sofrer もう一度愛したいと思うだろう。たとえ叶わなくても二度と僕は傷つくことはないだろう。
Já não sonho, hoje faço com meu braço o meu viver  もう夢は見ない。今日僕は自分の腕で人生をつむぐのだ。

ブラジル人の書いた分析の中でも最もわかりやすかったものを一つ翻訳して紹介します。
http://musicasbrasileiras.wordpress.com/2010/10/14/travessia-milton-nascimento/

Música que trouxe o reconhecimento nacional para Milton Nascimento, em 1967, quando ficou em 2º lugar no Festival Internacional da Canção, Travessia é uma das canções mais românticas das criadas por compositores brasileiros. A música fala de amor, sofrimento, morte, vida, angústia, sonho e tentativa de superação, sem deixar de usar alguns versos que criticassem a ditadura militar da época.

”1967年に国際歌唱フェスティバルで2位を獲得し国内でヒットしたこの曲Travessiaは、ブラジル人作曲家によって生み出されたロマンチックな唄の一つです。愛、苦しみ、死、苦悩、夢、克服の試みなどを唄い、その時代の軍政を批判するような言葉は一つも使われていません。”

A canção traz um homem que sofre por uma separação e chega até a pensar na morte. Entretanto, ele é consciente, sabe que pode amar de novo e que tem muito a viver ainda. A separação foi dura, mas isso não quer dizer que tudo acabou.

”この唄は別れに傷ついたある男性をあげています。彼は死を考えるまでに到るが、再び愛することができる、そしてまだ生きなければならない、別れはつらいが全ての終わりを意味するわけではないことを悟ります”

A crítica à ditadura acontece nos versos “minha casa não é minha e nem é meu esse lugar”. A impressão que se tem, ouvindo a música em seu contexto, é a de que o homem não consegue viver sem sua amada, nem na sua casa, mas, se levarmos em conta que na ditadura a liberdade era praticamente nula, os versos trazem um duplo sentido.

”軍政批判は次のフレーズにあります。「僕の家は僕のじゃない、ここも僕の居場所ではない」。歌詞を聴くと男性が愛する女性とこれ以上一緒に住めなくなって家も自分のものではなくなった、という印象を受けます。しかし、自由が実質無効だった軍政時代を考慮すると、このフレーズにはダブルミーニングがあることがわかります。”

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「君」を「軍政前のブラジル」と置き換えると、その意味が伝わってくるような気がします。
この時代にこそ生まれた、知的隠喩表現。

唄には唄にしかない「言葉」がある。
そこに唄のすばらしさがある。

この唄の重みを感じながら唄います。ライブでの私たちの解釈をぜひ、お楽しみください♪ 





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